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葬儀・終活で後悔しない!「お寺」との上手な付き合い方ガイド

2025年10月21日(火)

私たち日本人にとって「お寺」は身近な存在でありながら、

同時に「なんとなく敷居が高い」「何を聞けばいいかわからない」と感じる場所かもしれません。

 

特に、ご自身の葬儀や親族の供養を考える「終活」の場面では、お寺との関係が大きなカギを握ります。

 

そこで今回は、慌ただしい葬儀の最中に、お寺との関係で戸惑ったり、
後で「もっと聞いておけばよかった」と後悔したりしないためにも、今のうちからするべき準備についてご紹介します。

 



1.意外と知らない?「菩提寺」の役割と確認すべきこと

まずは、ご自宅とお寺の関係性を整理するところから始めましょう。

 

キーワードは「菩提寺(ぼだいじ)」です。

 

▼菩提寺とは?

ご先祖様のお墓があり、代々のお葬式や年忌法要をお願いしているお寺のことです。

 

菩提寺があるということは、原則として、葬儀や供養は必ずそのお寺にお願いするという義務と権利を同時に持っていることになります。

 

事前に確認しておくべき最も重要なことは、「お布施」に関する考え方です。

 

 

お布施は「読経や戒名に対する対価」ではなく、「仏様へのお供え」という意味合いが強いため、「料金表が存在しない」のが一般的です。

 

しかし、これが不安の元でもあります。

 

終活の一環として「生前に一度、葬儀や法要でのお布施の目安を相談させてもらうことは可能か」と、直接お寺に尋ねてみることをお勧めします。

 

「正直なところ、予算の心配もあるので…」と切り出せば、親身になって相談に乗ってくれるお寺がほとんどです。

 

また、「お墓の継承者がいない」などの理由で、将来的に菩提寺とのお付き合いをやめる「離檀(りだん)」を検討する場合も、必ず事前に正直にお寺に相談しましょう。

 

無断で墓じまいを進めるのはトラブルの元になってしまいます。

 

 

 

2.終活の観点から考える!「お墓」と「供養」の未来

終活とは、「ご自身の人生の終え方」をデザインすること。

その中核をなすのが、ご先祖様とのつながりをどうするか、という問題です。

 

現代では、少子高齢化や核家族化により、「お墓を継ぐ人がいない」という悩みが深刻です。

 

 

菩提寺のお墓が「代々受け継ぐこと」を前提としている場合、継承者がいなくなるとお墓は「無縁仏」になってしまう可能性があります。

 

まずは菩提寺に「将来、お墓を継ぐ者がいなくなるかもしれない」という現状を伝え、「お寺としてどのような選択肢があるか」を相談してみてください。

 

生前に「自分の亡くなった後の供養」についてお寺と取り決めを結ぶ「生前契約」を視野に入れるのも一つの手です。

 

これにより、ご自身の意向が反映され、残された家族の負担も大きく軽減されます。

 

 

 

3.葬儀・葬祭で慌てない!お寺に連絡するタイミングと伝え方

「もしもの時」に最も大切なのは、「菩提寺への連絡を後回しにしない」ことです。

 

多くの方は、まず葬儀社に連絡し、すべてお任せしようと考えます。

 

しかし、菩提寺がある場合、日程の決定権はお寺にあります。

 

菩提寺のお住職が法要で遠方にいるなど、予定が合わなければ、葬儀の日程をずらさなくてはなりません。

 

 

また、葬儀の準備が進む中で出てくる「戒名(法名)」の相談や、お布施についても、この時か、できれば生前のうちにしっかり話をしておきましょう。

 

お布施は「感謝の気持ち」ですが、目安を知っておくのは喪主としての重要な責任です。

 

「お布施のことで大変恐縮なのですが、お寺様にお渡しする金額の目安などございますでしょうか?」と、丁寧な言葉で尋ねる勇気を持ちましょう。

 



いかがでしたか?

お寺や菩提寺との付き合いは、決して面倒なことではありません。

「事前に確認したい!」というその気持ちが、良縁を結ぶ第一歩。

ぜひ、重い腰を上げ、まずは菩提寺へ「ご挨拶」に行ってみてはいかがでしょうか。