
- コラム
葬儀の準備をお彼岸に考えてみませんか?
2025年9月4日(木)
春と秋、年に2回訪れる「お彼岸」。
この時期になると、ご先祖様のお墓参りに出かけたり、仏壇に手を合わせたりする方も多いのではないでしょうか。
この特別な時期に、大切な人との別れについて少し考えてみませんか?
今回は、お彼岸の機会に自分自身の「葬儀の準備リスト」について、より詳しくお話ししたいと思います。
▼理想のお葬式を形にするために
まず、「自分はどんなお葬式にしたいか」を考えてみましょう。
最近は葬儀の種類も多様化しています。
例えば、以下のような選択肢があります。
一般葬:従来からあるお葬式で、親族や友人、会社関係者など、参列者を広く招いて行う形式です。
家族葬:故人の近親者のみで行う小規模なお葬式です。参列者の対応に追われることなく、ゆっくりと故人と向き合うことができます。
一日葬:通夜を行わず、告別式から火葬までを一日で行う形式です。時間的、体力的負担を減らすことができ、遠方から来る親族にも配慮できます。
直葬(火葬式):通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う形式です。最も費用を抑えられます。
これらのうち、自分がどのようなお葬式を望んでいるか、具体的に考えてみましょう。
▼葬儀をスムーズに進めるための準備チェックリスト
お彼岸の準備で、お墓の掃除をしたり、お供え物を用意したりしますよね。
これは、ご先祖様への心遣いです。
同じように、自分の想いや準備を事前にリスト化しておくことは、未来のご家族への「やさしい心遣い」になります。
いざという時、ご家族が慌てることなく、心穏やかに故人を想うために、ぜひこちらのチェックリストを活用してください。
▷もしもの時に伝えること
自分の意向:葬儀形式(家族葬、一日葬など)、宗教・宗派、希望する葬儀社、参列者の範囲、お花の種類、使ってほしい曲など。
財産や貴重品:預金通帳、印鑑、クレジットカード、保険証券、年金手帳などの保管場所。
▷葬儀費用の準備
葬儀費用:葬儀費用をどこから出すか(預金、保険など)。
生命保険:契約している生命保険の有無、保険証券の保管場所、受取人。
▷葬儀を依頼するための情報
自分の情報: 氏名、生年月日、本籍地、住所、連絡先。
遺影写真: 準備しておく写真のデータや、希望する写真の場所。
▷連絡先リスト
近親者:あなたの兄弟姉妹、親戚、特に親しい友人などの連絡先。
勤務先や所属団体:会社名や部署、所属しているサークルやボランティア団体などの連絡先。
▷その他
ご希望の埋葬方法:お墓、散骨、樹木葬など。
延命治療の意向:もしもの時、延命治療を望むか、望まないか。
このチェックリストを、すべて完璧に埋める必要はありません。
大切なのは、自分自身が「これだけは伝えておきたい」と思うことを書き留めておくことです。
▼葬儀社との事前相談
お彼岸に、仏壇やお墓の掃除をするように、心の中を整理する時間を持つことは、とても大切です。
そして、その次に考えてほしいのが、葬儀社との「事前相談」です。
事前相談をすることで、いざという時の不安をぐっと減らすことができます。
事前相談のメリットはたくさんあります。
①費用の比較ができる
②葬儀の流れがわかる
③希望を具体的に伝えられる
事前相談は、強制ではありません。
しかし、「いざという時に、慌てて葬儀社を選ぶことになって後悔した」という話をよく耳にします。
お彼岸にお墓参りに行くように、気軽に葬儀社に相談してみる。
そうすることで、後悔のないお別れにつながります。
いかがでしたか?
お彼岸が近くなるこの時期に、「もしも」の時に備えて、今日から少しずつ、準備を始めてみませんか?